そう!世の殿方が考えておられるより、女性の身体は繊細なんです!ホルモンバランス等で、体質や体調はずっと一定ではなく変化し続ける。妊娠したり、子供を産んだりでも変わるし、味覚まで変化したりと大変だ。ここでは、女性に優しい食品を項目ごとにまとめて、辛い思いをしている方のお役に少しはなれればな~と思います。
■ほうれん草
鉄分はビタミンCや葉酸が加わると、その吸収率がアップします。ほうれん草は鉄分が豊富な上、ビタミンCや葉酸を含むので、鉄欠乏性貧血にはうってつけの食べ物です。中国では、ほうれん草には止血効果があり、血液成分のもとである葉緑素を補う食品として貧血防止にすすめられています。貧血の人は常食するのがよく、特にほうれん草のごま油炒めがおすすめです。
■昆布(こんぶ)
昆布をはじめとする海藻類は、ヘモグロビン(血色素)を形成するのに必要な鉄や銅を大変多く含んでいます。ひじきやワカメ、青のりも同様です。特に昆布は、煮物をはじめ、だしをとるのに利用され、常食しやすいのでおすすめです。おぼろ昆布やきざみ昆布も積極的にとりましょう。ただし、胃腸が冷えて下痢をおこしやすいタイプの人は多食しないようにしましょう。
■プルーン
プルーンは、ミネラルとビタミンを理想的なバランスで含んだ栄養価の高い食べ物です。特にミネラルの中では鉄分を、ビタミンの中では造血に欠かせないB群を豊富に含んでいるため、貧血には理想的な食べ物です。またプルーンには、鉄分の吸収を促進する効果もあります。プルーンを毎日10個ずつ食べましょう。ただし下痢をしやすい人は多食してはいけません。
■きくらげ
カルシウムをたっぷり含んだきくらげは、血液を浄化する作用があるため、貧血によく効くほか、動脈硬化症、高血圧症、婦人科系疾患などにも効果的です。なかでも白きくらげは薬効が数段すぐれています。貧血には白きくらげの甘酢を食べるとよいでしょう。また黒きくらげでも十分な薬効は得られます。黒きくらげとナツメ各30gを600mlの水で半量になるまで煎じ、これを1日3回に分けて、あたためて飲むとよいでしょう。
■キンシン菜
キンシン菜にはほうれん草の約10倍もの鉄分が含まれており、造血作用があることから、貧血の治療薬として積極的に利用されています。常食すると、血液の循環がよくなって、顔色もよくなります。乾燥したキンシン菜は水につけてもどしてから料理します。この戻し水には鉄分が溶けているので捨てずに、スープなどの料理に活用するとよいでしょう。生のキンシン菜は中毒をおこすことがあるので使ってはいけません。
■レバー
レバーには鉄分が多く含まれています。特に動物性食品に含まれている鉄は吸収率が高く、とりわけレバーは約70%とトップです。鉄分がいちばん多いのが豚レバー(100g中13mg)で、以下鶏レバー(同9mg)、牛レバー(同4mg)となっています。1回分の目安は60g。鉄欠乏性貧血の人は積極的に食べたいものです。なお、レバーには造血作用のあるビタミンビタミン12も豊富に含まれており、悪性貧血にも有効です。
■ローヤルゼリー
ローヤルゼリーには造血作用があり、貧血によく効きます。特に月経不順による貧血、産後における貧血で精神不安を伴うようなときには、1日300~600mgを服用すると効果がでます。
■しその葉
しその葉にも鉄分が豊富に含まれているため、貧血に効果的です。うめぼしにしその葉を巻いて、毎日食べるとよいでしょう。しそ酒を飲むのも良い方法です。青じその葉200gを手でちぎり、1.8リットルのホワイトリカーに3か月ほど漬けこみます。飲むときは布でこし、薄めて朝昼晩にさかずき1杯飲みます。しその花も同様の効果があります。しその穂がまだ花のうちに摘み、つくだ煮にしたものを食べるとよいでしょう。タカノツメを入れて煮ると、よりおいしく食べれます。
■クマザサエキス
クマザサエキスは造血作用のほか、末梢の血管を拡張するはたらきがあることから、全身のすみずみまで酸素を送って、貧血を防ぎます。クマザサエキスを適量のお湯で薄め、常飲するとよいでしょう。ドクダミも貧血に有効です。陰干しにした野生のドクダミ20gを1.8リットルの水で半量になるまで煎じます。これを毎食前に湯のみ1杯飲むと効きます。
■あずき
日本では、昔から祝い事に食べられてきたあずきですが、中国では薬として重宝されてきました。中国に古くから伝わる薬物書によれば、あずきは「吹き出物を除いて、肌をつややかにする」としています。このあずきの粉末をつめた布袋で、そばかすを軽くこすります。1日2~3回、5分ずつ繰り返すとうすくなってきます。ただし使うごとに、あずきは取り換え、布袋も清潔にしておかないと、かぶれることがあるので注意しましょう。
■ヨーグルト
ヨーグルトは、肌の再生には欠かせない良質のたんぱく質、カルシウム、ビタミンB2を豊富に含んだ食べ物です。また、たっぷり含まれた乳酸菌が、新陳代謝を活発にして、肌の老化に防ぐはたらきもします。しみやそばかすに悩む人は、この肌を守る栄養いっぱいのヨーグルトをたっぷり食べましょう。またヨーグルトに、メラニン色素の沈着を防ぐ作用のある、ビタミンCをたくさん含んだいちごやみかんを加えて食べると、より効果があります。
■のり
ミネラル類をたっぷり含んだのりは、しみ・そばかすの原因であるメラニン色素の沈着を防ぐ効果があります。これはのりに、ビタミンCが豊富に含まれているためです。またビタミンAも多く、これは皮膚に潤いをあたえます。さらにB1・B2は肝臓の働きを改善するとともに、血行をよくする効果があります。この作用も、色素沈着を予防するのに効果的といえます。しみ・そばかす予防には、生のりや青のりなどをうまく料理に使って、できるだけ多くとるように心がけましょう。
■鶏卵
鶏卵には、顔や手足のしみをきれいにする効果があります。また、酢にも肌がきれいにする効果があると言われています。それを合わせた酢卵を飲むとよいでしょう。毎日根気よく飲みつづけると、がんこなしみもかなり目立たなくなるほか、肌が潤い、体力もつきます。
■桃の花
中国原産の桃は、日本には平安時代以前に渡ってきたものです。昔から花も葉も種子も薬として使われてきましたが、肌に効果があるのは白い花です。しみ・そばかすには、桃の花パックが効果的です。これは白い花ととうがんの種子を同量ずつまぜて、すりつぶしたのを塗る方法です。
■山芋
山芋は肌を潤す作用にすぐれているため、荒れた肌をスベスベにします。山芋はほかのヌルヌルした野菜と同様、滋養強壮効果のあるムチンなど、さまざまな酵素成分を含んでいます。これらの成分は細胞ひとつひとつの機能を活性化させ、新陳代謝を高める働きがあります。この働きには、胃腸を強化し、消化を促進する作用があるため、便秘による肌荒れにも効果があります。山芋の梅干しあえは、新陳代謝が一層高まって美肌づくりにより効果的です。
■梅
梅は数々の効果があるすぐれた食品です。食べても塗っても効果があるとして、昔から重宝されてきました。塗れば皮膚疾患によいとされる梅ですが、肌荒れを治す働きもあるのです。特に梅干しの日本酒漬けが効果的です。梅干し2~3個をコップ1杯の日本酒に1週間ほど漬けこみます。この汁を入浴後、荒れた肌に丁寧にマッサージしながらすり込むと、肌がスベスベしてきます。特にガサガサに角質化してしまった肌を改善するのに効果的です。
■れんこん
れんこんには、ビタミンCやミネラルが豊富に含まれており、薬効としては、特に止血作用があることで知られています。最近では、心臓に作用し、血圧をコントロールしたり、末梢神経の血行をよくする働きがあることも判明しました。つまりれんこんには、新陳代謝を活発にして、肌あれを防ぐ効果があるのです。特に、れんこんのお粥が効きます。ハスの実(生薬名は<れんし>。漢方薬局で購入できる)を使うとより有効で、この場合は30gをお粥に入れます。
■きくらげ
きくらげはビタミン類やミネラルをたっぷり含んでおり、血液を浄化する作用にすぐれているため、肌に大変よい食べ物です。中国でも古くから不老長寿、滋養、強壮、美容に効果があるとして親しまれています。また食物繊維も豊富に含まれているため、普段から便秘がちで肌荒れの人には最適です。炒め物やスープにして、たくさんとるようにしたいものです。きくらげとナツメの煎じ汁を飲むとより効果的です。
■ごま
中国の西太后は、美肌のため好んでごまを食べたと伝えられています。中国では現在でも女性たちは、ごまをつき、水とハチミツを加えてドロッとしたものを好んで飲んでいます。実際、現代栄養学の立場からも、ごまはリノール酸やビタミンEを多く含んでおり、末梢血管障害を改善して、肌をなめらかにする作用があることが認められています。肌が乾燥してガサガサした人は、ぜひとりたい食べ物です。肌荒れに悩む人は、ごま茶を毎日飲むと肌がしっとりして、つやが出てきます。
■ドクダミ
ドクダミと聞くと、あの特異な臭気を思い浮かべますが、実際はさまざまな効能をもつ大変すぐれた植物です。ドクダミの名も、ドクダミ自体が毒をもっていると意味ではなく、毒をためる「毒矯め(どくだめ)」からついたと言われます。古くから知られている薬草で非常に強い繁殖力をもっています。ドクダミは抗菌作用や抗カビ作用などのほかに、水分代謝を促進し、血液を解毒する作用にもすぐれ、便通をよくすることから、水虫、あせも、おでき、湿疹、かぶれなどのほかに、美肌づくりにも大変効果があります。肌荒れにはドクダミ茶を飲むことをおすすめします。
■塩
漬物などに使用する粗塩(あらじお)を使います。粗塩は、天然の塩でにがりの成分が残っているものです。この塩に月経痛を和らげる効果があります。特にごま入り番茶が効果的です。これを月経予定の2~3日前から、1日に5~6杯飲んでいると、月経中、楽に過ごせます。また体が冷えて、月経痛がひどくなった時は、いり塩が効果的です。温めた塩には保温性があり、これで下腹部を1回30分ほど温めると、月経痛がやわらぎます。
■にら
強精・強壮効果の高いにらには、血液の循環をよくして、古い血を排泄する作用もあるので、月経困難症をはじめ、吐血、鼻血、痔や打撲に効果があります。にらを食べても効きますが、にらのホットジュースにして飲むとより効果的です。体が温まり、痛みがひきます。そのあと1時間ほど静かに横になると月経痛がおさまります。ただし、下痢をしやすい人、アレルギー体質の人は多食をひかえるようにしましょう。
■セリ
春の七草の筆頭を飾るセリは、さまざまな薬効をもつすぐれた野菜です。高血圧症や糖尿病などのほか、動脈硬化症にもよく効くことから、中国では最近特に注目を浴びています。またセリには、鎮痛効果と血液の流れをよくする働きもあるので、月経痛にはもってこいの野菜です。特にセリの煎じ汁を飲むとよいでしょう。陰干しにしたセリ500gを600mlの水で半量になるまで煎じ、1日3回に分けて飲みましょう。月経に伴う鈍い腰の痛みも楽になります。
■桃の種子
桃の種子(生薬名桃仁<とうにん>)は婦人病の特効薬です。体の中の古い血を排泄して、月経痛や月経不順を治す作用があります。桃の種子の煎じ汁を飲むと効きます。種子5~10を600mlの水で半量になるまで煎じ、これを1日3回に分け、温めて飲んで下さい。これに生薬の芍薬(しゃくやく)や当帰(とうき)を加えるとより一層効果があります。またすった種子を湯煎し、これを毎日3gずつ飲んでもよいでしょう。