ころこが病気になった時、脳の中では精神の安定に役立つセロトニンが不足しています。私たちは、食べ物から「トリプトファン」をとり、脳に取り込むことでセロトニンを増やして精神を安定させます。セロトニンはたんぱく質の成分である必須アミノ酸のトリプトファンが脳内で代謝されてつくられます。セロトニンだけではなく、感情や本能行動に関する伝達物質のドーパミン、ノルアドレナリンなども、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンといった必須アミノ酸から作られます。これらの必須アミノ酸は体内では作られないため、肉類などの豊富に含む食べ物から摂らなければ不足してしまいます。
こころの健康には、食べ物が重要な役割を果たしているのです。
■ラム肉
ラム肉に含まれているビタミンB1は、ストレスにも効果があります。イライラや不眠などを解消し、神経を活性化します。
■三つ葉
三つ葉は、ビタミンA、C、鉄など栄養的に価値のある植物d、神経系の機能を正常にする働きがあります。また神経の興奮をしずめる作用もあり、無用なイライラがなくなり、ストレスを解消します。
■にんじん
にんじんには、副腎皮質ホルモンの分泌を盛んにして、ストレスを抑制して自律神経失調症を良くし、肌荒れや脱毛を防ぎ、髪のツヤを出します。
■梅(うめ)
ストレスとはからだの中にひずみが起きるので、大きな精神的ねじれの状態を言います。このような状態では、体内でも精神の安定に必要なカルシウムが極度に不足していきます。イライラしているときはカルシウムが失われますので、このような状態の場合にはカルシウムを含んだ食品を多くすることが必要になってきます。梅と一緒に摂ると、クエン酸がカルシウムの吸収を助け、体液のバランスをとって正常する作用が働き、肉体的にも精神的にも良い状態になります。アルカリ性食品である梅は精神安定剤の役割をも果たします。
■昆布(こんぶ)
昆布にはカルシウムなどの無機質も非常に多く含まれています。カルシウムにはストレスを静め、精神を安定させる作用があります。この他に、昆布にはビタミンA、B2、カリウムなどのミネラルも多く含まれています。ビタミンAはとり目などにも良いですが、体内の粘膜を強化して、カゼ、ガンなどを防ぐ効果もあります。ビタミンB2は口角炎、口唇炎を予防し、脂質の代謝をさかんにします。カリウムは血圧を下げる効果があります。また、昆布は非常にアルカリ度の高い食品です。人間の身体は本来は弱アルカリ性ですから、機能を正常に保ち、健康な活動を行うためには、酸性に傾かないようなアルカリ食品を摂り、体内を中和させることが大切です。
■棗(なつめ)
棗の乾燥した果実を煮つめて作った汁を飲むと、神経を静め、落ち着かせます。
■ごま
ストレスになると、本来は弱アルカリ性であるはずの血液がそのバランス機能を失って酸性になってしまいます。このバランスをとるのがカルシウムで、刺激に対する神経の興奮を静める働きがあります。ごまには非常に多くのカルシウムが含まれているので、正常な精神状態にするために、なくてはならない食品といえます。普段から料理に使い、たっぷりと体にとり入れるように心がけましょう。
■柚子(ゆず)
柚子に含まれているビタミンCには、ストレスの防止に効果があります。ストレスには、副腎皮質ホルモンを大量に分泌して抵抗しますが、この副腎皮質ホルモンを作るのにビタミンCが必要です。ですから、ストレスに不安のある方は、柚子に含まれているビタミンCを多くとるようにすると良いでしょう。
■牛乳
ストレスなどによりカルシウムが不足すると、積極性がなくなり、神経がイライラしてきます。現在のようにストレスがたまりノイローゼになる人が増えている時代には、大いにカルシウムの精神安定剤を活用するべきでしょう。
■柿(かき)
ビタミンCが不足すると、身体の抵抗が弱くなり、カゼなどの病気にかからやすい状態にもなります。他にストレスがたまった場合、多量のビタミンCが必要になり、この不足からノイローゼになったりもします。対処法として、柿の葉をお茶にして柿茶として飲むと良いでしょう。
■三つ葉
三つ葉には、神経の興奮を静める作用があるので、無用なイライラや、不安定な精神状態がなくなり、安眠できるようになります。
■牡蠣(かき)
牡蠣に含まれているカルシウムは神経を鎮静する作用があるので、ストレスで神経が興奮し、不眠などに悩まされている人には効果があります。また、牡蠣の殻にもりん酸カルシウムや炭酸カルシウムが含まれています。殻は牡蠣自身の唾液が石灰化したもので、これを粉末にして飲んでも同じような効果があります。
■ねぎ
ねぎの臭気成分には、神経を静める効果のある所から、枕元にねぎを刻んだものを置いておくとよく眠れるようです。
■にんにく
にんにくの成分スコルジニンが、体内にとり入れられた栄養分を完全に熱焼してエネルギーに転換し、疲労回復を助け、また、新陳代謝をさかんにして血行を良くしてくれます。これらの作用で冷え性も改善され、体も温まるようになるので、自然に眠りに入れます。
■くるみ
くるみは、血行を良くし、胃腸の働きも活発にするので、神経の過敏な症状がとれ、安眠できるようになります。
■棗(なつめ)
なつめの乾燥果と、甘草、小麦を混ぜて煎じ、服用すると、神経の興奮を静め、けいれん症状を緩和するので、不眠や胃けいれんを始め、ヒステリー、神経衰弱などにもよく効きます。
■アーモンド
アーモンドには筋肉の緊張を解きほぐし、眠りを誘うマグネシウムが含まれています。大さじ1杯のアーモンドバターか、約28グラムのアーモンドが目安ですから、20~30粒になります。
■カフェインなしのお茶
カフェインが入っていないお茶は、睡眠の手助けをしてくれます。ハーブティもいろいろありますが、カモミールティーがいいかもしれません。興奮を静めるテアニンが含まれている緑茶も良い選択です。カップ1杯の温かいものを飲むようにしましょう。(緑茶には本来カフェインが含まれていますが、最近ではカフェインレスの緑茶も発売されています)
■味噌汁
味噌には睡眠ホルモンのメラトニンを分泌させるアミノ酸が含まれています。インスタントのものでも良いでしょう。
■バナナ
バナナにはマグネシウムとカリウムが多く含まれており、ストレスを感じていた筋肉をリラックスさせる効果があります。また、トリプトファンも豊富です。このトリプトファンはアミノ酸の一つで眠りを促し、心を落ち着かせるセロトニン・メラトニン(神経伝達物質)の原料となります。バナナとコップ1杯の牛乳、もしくは豆乳をミキサーにかけて飲んでみましょう。
■乳製品
トリプトファンが多く含まれている乳製品、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどを寝る前に摂取すると、快適に眠れるそうです。特に、牛乳に含まれるカルシウムは精神を安定させ、消化吸収の良いたんぱく質が胃に優しく、しかも脳に満足感を与えるので、自然な眠りを促します。牛乳には不眠症の治療薬に使われる「チロシン」という睡眠導入剤が入っています。
■オートミール
オートミールには、カルシウム(神経の興奮を静め、精神を安定させて眠りを促します)、マグネシウム(カルシウムの吸収を助ける働きがあります)などが豊富です。砂糖の入れ過ぎは逆効果なので、代わりにバナナなどのフルーツをトッピングしましょう。
■ゆでたまご
熟睡できない場合はたんぱく質が不足している、もしくは糖分を取り過ぎている可能性があります。ゆでたまごでたんぱく質を補えば、よく眠れるかもしれません。
■枝豆(えだまめ)
枝豆にはほてりを静める効果があります。アーモンド2カップ、塩ゆでした枝豆2カップ、オリーブオイル少々をフードプロセッサーにかけてみるとおいしいかもしれません。
■さくらんぼのジュース
さくらんぼにはメラトニンの分泌を促す物質が多く含まれているそうです。新鮮なさくらんぼを買ってきて、ミキサーでグラス1杯分のジュースを飲むと効果的です。
■シリアル
複合糖質に富んだシリアルは、血中のトリプトファンを増加させてくれるとのことです。糖分は控えめの無添加シリアルをチョイスして、さくらんぼをトッピング…そこに牛乳をかければパーフェクトです。